聖書
ユダヤ教において、聖書とは、紀元前4世紀までに書かれたヘブライ語およびアラム語の文書群。律法と呼ばれる文書(モーセ五書)を核に、預言書(神からの啓示である預言の記述)および歴史書、諸書と呼ばれる詩や知恵文学を加えたものをさす。キリスト教でいう旧約聖書と内容は同一である。紀元前4世紀ごろには、この文書群が、「聖書」つまり統一された1つの書物として認識されるようになった。現存する最古の写本は紀元前1世紀頃書かれたとされる死海写本に含まれている。
紀元前4世紀頃から、ギリシア語訳が作られるようになった。有名なものにアレクサンドリアで編纂された七十人訳聖書がある。
現在、正典とされるものの範囲は1世紀末のヤムニア会議で確定された。正典とされる書物の範囲は本来慣習により多くは固定されていなかったが、エルサレム神殿崩壊ののち、ユダヤ教のキリスト教に対する民族的、宗教的結束を図る動きがあり、ヘブライ語・アラム語(アラマイ語)の原典の存在が知られていたもののみを聖書正典と定めた。正典から除外されたものを、外典・偽典と呼ぶ。のちにキリスト教プロテスタント諸派が、このときユダヤ教が聖典としていた文書群の範囲を採用しキリスト教にとっての旧約聖書であるとしている。
旧約聖書、新約聖書を構成する文書群の範囲は、どちらの書物も古代において一定していなかった。新約聖書の範囲確定はマルキオン派やグノーシス派に対抗する中で2世紀末から4世紀にかけてなされた。これを正典化という。しかし公式で最終的な確定は中世においてなされた。新約聖書の範囲は、ほとんどすべての教会に共通している。15世紀初頭に、イングランド王ジェームズ一世の命令でヘブライ語およびギリシャ語の原文(写本)から訳された欽定訳聖書が刊行された。事実上、これまで翻訳された聖書の中でもっとも信用がおけるとされているバージョンである。(wikipedia参照)